出張から帰ってきて3日目の夜。
心地良過ぎる疲労感に包まれ寝ていたら
横で寝ていたはずのクーに起された。
「ん?。クーどうしたの?」
薄暗い中、首だけをクーの方に向ける。
「他の男に汚される夢を見た。一刻も早く感触を忘れたいので今すぐ抱いてくれ」
「充分したじゃないか」
「こんな夢を見るという事はまだ足りないという証拠だ」
「そうか?」
まだ夢心地なのか既視感みたいな物がある。
あぁクーと付き合い始めたぐらいにこんなことあったなぁ…

536 名前:クーと男は夫婦・注文[sage] 投稿日:2009/06/15(月) 00:30:28 ID:JTWvgxQz

「他の男に告白された。付き合われたくなければいつもよりも激しく抱いてくれ」
最寄駅の改札で待っていたら開口一番がこれだった。
「はい?」
「さぁ」
両腕を広げて何を待ってるのよ、クーさん。
「あ、いや、ここじゃ」
帰宅ラッシュのこの場所では現状でも恥ずかしいのに食堂の二の舞は勘弁だ。
「ふむ。では急ごうではないか」
むんずと手を掴まれ改札から離れた。
「うん、じゃあ…って定食屋に行くんでしょ?」
今日、クーに御足労いただいたのは
うちの近くの美味しい定食屋で晩御飯を食べようという事だったのだが
クーはその方向とは違うけどよく知ってる方へ歩き始めた。
「定食屋はこの際、後日でもよかろう」
「で、今は何処に向ってるの?」
「君のアパートだ。さすがの私もまだ衆人環視では恥ずかしいのでな」
「いつの間に?!」
っていうかさっきの発言も充分恥ずかしいですが?
今もちらちら商店街の人も含め見てますよ?
「君の事は出来得るかぎり調べさせてもらった。しかしまだまだ足りないのだ」
「うん、まぁお付き合いし始めてからそう日は経ってないからねぇ…
 とりあえず手を離してもらえませんかね」
「私としてはこうやって見せつけて歩きたいのだがな」
「さっき恥ずかしいとか言ってませんでしたっけ?」
「あれは…。
 ふむ、第三者のいる所では男は遠慮して欲しいと言っていたな。それに従うとしよう」
「憶えて頂いてありがとうございます」
その代わりに諦めて家に御案内する事にした。
急な事だが午前中に掃除をしたので部屋に来られてもクーの家捜しで困る事はない。
定食屋はまた戻って行けばいいか。遅くまでやってるし。



商店街を歩くついでにクーにいろいろ教えながら歩いた。
クーはそれを必要事項の様に覚えたりしてメモまでとっていた。
そんなかんなで家の近くまで来た。
「このアパートだったな?102号室…さぁ開けてくれ給え」
「本当によくお調べで…」
鍵を取り出し開ける。
「先程の事もあるが
 前回は上手くいかなかったが今回はなんとしてでも本懐を遂げたい」
「前回?本懐?」
「では、お邪魔するぞ」
「どうぞ。何もない所ですが」
「では、男、抱いてくれ」
「人の家に入ってすぐに何を言ってる?」
「何を?駅では駄目なのでここでしてもらう約束だが?」
「…あぁ、さっきの…」
「さぁ」
再び両腕を広げるクー。
「脅して強要させるのはどうかと」
「男は私が他の男と付き合ってもいいのか?!私は嫌だぞ!!」
なら付き合わなきゃいいじゃん、というツッコミは言わないでおく。
「さぁ。いつもより激しく」
いつもって。2回ぐらいしか、それも強制っぽくしかしてないよね?
「さぁ、男。私は準備完了だ」
靴を脱いだだけで玄関に突っ立ってる家主は準備なんかしてませんよ?
あれなんでクーは脱ぎ始めてるの?
それは必要な事なのか?
なぁクー…

目が覚めた。
上半身多分下も裸のクーと目が合った。
上に乗ってるだけでなくこっちのパジャマも脱がそうとしていた。
「起きたか」
「君は何をしているのかな?」
「男が寝オチをしてしまったと思ってな」
「それで?」
「起そうと」
「うん、起きたから。脱がさなくてもね」
しぶしぶクーは上から降りる。
「男もいけないのだぞ。夫婦の語らいの途中で寝るなのど…」
「ごめん、ごめん」
「ではその代わりといってはなんだが…」
「寝ようね、うん、寝よう。Hはなしで」
「私がまたあの様な夢を見てもいいのか?」
「う?ん。見たら見たということで…」
「男以外に体を許すわけにはいかん!」
「そりゃ嬉しいけど夢に出るという事はそれなりの願望が…」
「男は私が他の男に蹂躙されても言いというのか!」
「嫌だけど…」
「では夢を見ないように気絶するまで!」
このままだとエンドレス、そしていずれもう何回戦…
なにか良い手は…
「そうだ、クー。参考までに聞くけどその夢ってどんな感じなんだ?」
「夢か?それは抽象的であったり、夢らしく場面転換も激しく…」
語り始めたクーの夢は長かった。
寝ているのも悪いので体を起し、末は胡座をかいて座った。
目の前には朗々と語る全裸のクー。なんだこの風景。
「…優しい態度で寄ってきて私を安心させて…」
「…興味のない私を無理やり…」
「…その男は媚薬でもって私の意志を飛ばし…」
「…どんなに懇願しても何度も何度も犯し…」
「…大衆の面前で辱めを…」
「…幼少期の私も汚がされた…」
なんだろう…聞いていると妙な気がする…身に覚えがある…
あぁ、これは、この男は、状況が全く逆だけど、間違いない。
「男、何処へ行く?」
「夢に出るぐらいの他の男に満足させてもらってよ、あっちで寝てるから」
「男!どうしたんだ、何を怒ってるんだ?」
「いやぁいろいろとねぇ。怒ってないから、うん。
 クーもその男となら何しても良いから」
「なんでそんな事を言うのだ?!」
「だってねぇ…」

結局泣き出してしまったクーに説明した。
「じゃあこれでいい?」
「あぁこれなら安心して眠れる」
都合の良い淫夢の事はともかくここまで好かれては敵わない。
今度からこの手で済ませれるよう願いながら
懐のクーを抱きしめて眠りについた。

<おわり>
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