シェークスピア『夏の夜の夢』中の名言を言わせてみたかった。 「も…網膜剥離だと…」 「ああ。今まで黙ってたが、僕の目はもうすぐ見えなくなる。今は、光が解るほどだが、もうじき、なにも見えなくなる」 「じ、じゃあ、今は、私の姿も見えないのか?」 「気配で、どこら辺に居るのかは解るが、姿は…」 「そうか…」 「…すまない。綺麗なく?の姿を、もう見ることができないな」 「何を言ってるんだ、君は?愛というのは、目で視るものじゃない。心でみるんだ。だから、翼をもつキューピッドは盲目に描かれているんだぞ。 君が私の姿を見てくれなくてもいい。私は、君がそばにいてくれるだけで… 君が、私を愛している、その気持ちだけで、私は幸せなんだ」 「くーは物知りなんだな。そうだな、有難う。僕は、今まで以上にくーのことを愛する。 それで、許してくれるかな」 「何を言っているんだ。 そんなこと…そんなことを言わなくても…許すもなにも…愛してるに…決まってるじゃないか」 「有難う。やっぱりくーは優しいな。」 「ば、ばか!恥ずかしいじゃないか、頭を撫でるな!こ、こら??」 「あれ?嫌だった?」 「……そんなわけないだろ…も、もっと、してくれないか? もっと、君の温もりを…感じたいんだ。うん、もっと………」 終わり |